Windows、デスクトップOSシェア60%を初めて下回る
StatConsumerの2026年6月データでWindowsのデスクトップOSシェアが56.55%に低下し、60%を初めて下回った。Linuxは4.39%と近年で最高の数字を記録。Apple系OSも合わせると16%超を維持。
StatConsumerが2026年6月のデスクトップOS利用統計を発表し、Windowsのシェアが56.55%に低下したことが明らかになった。MicrosoftのOSが60%を下回るのは統計開始以来初めての出来事である。一方、Linuxは4.39%を記録し、近年で最も高い数値を示した。
このデータは、StatConsumerのGlobal Statsに基づくものであり、同社のトラッキングコードを埋め込んだWebサイトのページビューを集計した結果である。そのため、OSの実際のインストール台数ではなく、Webブラウジング経由の利用動向を反映している点に留意が必要である。
長年続いた支配構造の節目
WindowsはデスクトップOS市場で長年にわたり90%超のシェアを誇ってきた。しかし、2000年代後半からスマートフォンやタブレットの台頭により、PC市場そのものが縮小傾向にある。さらに、リモートワークの普及やクラウドベースの業務環境への移行が、OS選択の多様化を促進している。
StatConsumerの6月データによれば、Windowsは56.55%と過去最低を更新した。内訳はWindows 10が36.42%、Windows 11が18.23%、Windows 7が1.90%となっている。Windows 10のサポート終了が2025年10月に迫る中、Windows 11への移行が進んでいない実態が浮き彫りとなった。
Linux、4.39%で近年最高を記録
Linuxはデスクトップ分野で4.39%を記録した。Linuxiacの報道では、「近年同社のデスクトップOS統計で最も強い数字の一つ」と評価されている。この上昇には、開発者コミュニティの拡大やクラウド開発環境の普及が寄与していると見られる。特に、AI/機械学習の分野でLinuxが標準環境として採用されていることや、Windows Subsystem for Linux(WSL)の普及によりLinuxに触れる開発者が増加したことが背景にある。
ただし、StatConsumerのデータはWebブラウジングに基づくため、サーバーOSとしてのLinuxのシェア(一般的に70%超)は含まれていない。デスクトップ利用に限った数値として解釈する必要がある。
Apple系OS、合わせて16%超を維持
AppleのデスクトップOSは、OS Xが11.89%、macOSが4.48%と、合計で16.37%のシェアを記録した。同社はLinuxを大きく上回るプレゼンスを維持している。Chrome OSは1.21%にとどまったが、教育市場では一定の存在感を示している。
なお、Appleは2020年に自社開発のM1チップを導入して以降、Intelからの移行を完了しており、macOSのバージョン表記が「OS X」から「macOS」に変更された経緯がある。StatConsumerの統計では両者が別カテゴリとして扱われているが、実質的には同一プラットフォームである。
統計データの性質と解釈の注意点
StatConsumerのデータはページビューの集計であり、以下のような特性を持つ。第一に、アクティブにWebブラウジングを行うデバイスの割合を示すため、業務専用機やサーバー用途は反映されにくい。第二に、企業の管理下にある端末では利用実態と統計に乖離が生じ得る。第三に、地域差が大きく、北米や西欧ではMacのシェアが高く、東欧やアジアではWindowsの比率が依然として高い。
ただし、長期的なトレンドを把握する指標として有用であることには変わりない。Windowsのシェア低下が加速度的に進んでいる点は、Microsoftにとって看過できない課題と言えそうだ。
編集部の見解
短期的には、Windows 10のサポート終了が2025年10月に迫る中で、Windows 11への移行が進まなければさらにシェアが低下する可能性がある。企業ユーザーはセキュリティリスクを考慮して移行を迫られるが、ハードウェア要件の厳格さが障壁となっている。この状況が続けば、企業向けにLinuxデスクトップを導入する動きが加速する可能性がある。 長期的には、Linuxの4.39%という数字はデスクトップOSとしての普及の臨界点に達したと評価できる。開発者向けツールやクラウドネイティブ環境の浸透により、一般ユーザーが意識せずLinuxを利用する機会が増えている。1〜3年のスパンでは、AIエージェントやエッジコンピューティングの普及がLinuxの存在感をさらに高めるだろう。ただし、Appleのエコシステムの粘着性も強く、大規模な移行劇が起こる可能性は低い。 編集部としては、Windowsのシェア低下がソフトウェアエコシステムにどのような影響を及ぼすか注目している。
参考
- Slashdot — 2026-07-08T19:00:00.000Z公開
よくある質問
- StatConsumerのデータはどの程度信頼できるのか
- StatConsumerはWebブラウジングのページビューを基に統計を算出している。そのため、実際のインストール台数とは異なる点に注意が必要である。ただし、長期的なトレンドを把握する指標としては広く参照されており、業界の動向を測る一つの基準として機能している。
- Linuxのシェア上昇の要因は何か
- 開発者コミュニティの拡大、AI/機械学習環境での標準採用、WSL(Windows Subsystem for Linux)の普及による間接的な影響が挙げられる。また、サーバーOSとしてのLinuxの優位性がデスクトップ利用の関心を高めていることも背景にある。 参考: - [Slashdot: Windows Drops Under 60% in Global Desktop OS Share](https://tech.slashdot.org/story/26/07/08/1728229/windows-drops-under-60-in-global-desktop-os-share) — 2026-07-08公開 - [StatConsumer Global Stats](https://gs.statcounter.com/os-market-share/desktop/worldwide) — 公式データページ
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