Samsung、Nvidia超え世界一の高収益企業に
SamsungがNvidiaを抜き、2026年第2四半期の営業利益で世界一のテクノロジー企業となった。半導体部門の年間利益は過去40年の累積を超える見通し。
Samsung Electronicsが2026年第2四半期(4〜6月)の営業利益でNvidiaを上回り、世界で最も収益性の高いテクノロジー企業となった。AI向けメモリ需要の急拡大が同社の半導体部門を牽引し、年間利益は過去40年の累積を超える水準に達する見通しである。
AI向け半導体需要が牽引
Tom’s Hardwareの報道によれば、Samsungの2026年第2四半期の営業利益は585億ドル(約8.9兆円)に達し、Nvidiaの同期間の営業利益535.4億ドルを上回った。アナリスト予想の551億ドルを大きく上回る結果である。
証券アナリストのコンセンサスでは、Samsungの2026年通期営業利益は約300兆ウォン(約1960億ドル)に達する見込みである。この数字は同社の半導体部門(DS部門)が過去40年にわたって蓄積した累積利益を超えるものとなる。
半導体部門が全体の94%を占める構造
SamsungのDS部門は2026年第1四半期に総営業利益57.2兆ウォンのうち53.7兆ウォン(約94%)を計上しており、同部門への依存度は極めて高い。2026年通期の会社全体の営業利益見通しも、半導体事業がほぼすべてを占める構造だ。
Kim Yong-Kwan氏は社員に対し「今年の利益は半導体事業に参入してから過去40年間に生み出した累積利益を超える」と述べた。この発言はSamsungグループ全体ではなく、半導体事業に限定したものだと報じられている。
AI需要の拡大は、高帯域メモリ(HBM)やサーバー向けSSDなどの高付加価値製品の販売を急増させている。SamsungはHBM市場でSK Hynixとの競争に直面しているが、HBM3Eの量産開始と第6世代HBM4の開発加速により、収益を拡大している。
従業員ボーナスは平均34万ドルに
Samsungの好調を受け、同社の半導体工場で働く従業員には平均34万ドル(約5200万円)のボーナスが支給される見通しである。この金額は韓国の大手企業の中でも過去最高水準となる。
NvidiaはGPU需要の高まりにより、2023年から2025年にかけて驚異的な成長を遂げてきた。しかし、AIインフラ投資が半導体製造全体に波及するにつれ、メモリメーカーの収益も急拡大している。Samsung半導体部門の2026年の営業利益は、同社が半導体事業に参入した1980年代以降の全期間の合計を超えると予測されている。
競合への影響と市場構造の変化
Samsungの記録的な収益は、Nvidiaの市場支配力に疑問を投げかけるものではない。Nvidiaも同期間に過去最高の営業利益を記録しており、両社の成長はAI投資全体の拡大を反映している。
注目すべきは、AI向けデータセンター投資がGPUだけでなく、HBMや大容量ストレージへの需要を同時に押し上げている点である。Samsungはメモリとストレージの両方で強みを持ち、NvidiaのGPU製造を支えるTSMCのようなファウンドリ企業とも異なるビジネスモデルを持つ。Samsungの成功は、AIバリューチェーンにおけるサプライヤーの存在感が増していることを示している。
ただし、Samsungがこの収益力を維持できるかは、HBM市場における競争とメモリ価格の変動に依存する。SK HynixもHBM分野で強力な競争力を発揮しており、市場シェア争いは今後も続く。
編集部の見解
短期的には、Samsungの今回の収益記録はAI投資が半導体サプライチェーン全体に波及していることを示す。2026年後半はメモリ価格の高止まりとHBM需要増が業績を押し上げる一方、Nvidiaの次世代GPU移行に伴うHBM仕様変更が供給リスクとなる。第3四半期以降の両社の動向が焦点だ。
長期的には、メモリビジネスが従来のサイクルから脱却し、AI向け需要によって高収益セクターへと変貌しつつある。SamsungがHBM4量産でリードを維持できるかが競争優位の鍵であり、ファウンドリ事業でのAI向け受注獲得がさらなる成長の余地を左右する。
編集部としては、GPUとメモリの技術的依存が強まる中で、SamsungとNvidiaの関係が従来の取引関係を超え、新たな協業や垂直統合の可能性を生むかどうかに注目したい。また、半導体部門への極端な利益集中が他セグメントの投資に与える影響も注視すべき論点である。
参考
- Samsung Passes Nvidia To Become Most Profitable Company In the World - Slashdot — 2026-07-07公開
- Samsung Chip Workers To Get $340,000 Average Bonus In AI Boom(Tom’s Hardware関連記事)
よくある質問
- Samsungの2026年第2四半期の営業利益はどのくらいですか?
- 585億ドル(約8.9兆円)で、Nvidiaの535.4億ドルを上回りました。アナリスト予想の551億ドルも上回る結果です。
- Samsung半導体部門の年間利益が過去40年の累積を超える要因は何ですか?
- AI向け高帯域メモリ(HBM)やサーバーSSDの需要急増が主な要因です。2026年の通期営業利益は約300兆ウォン(約1960億ドル)と予測されています。
- 従業員のボーナスはどの程度支給されますか?
- 半導体工場の従業員には平均34万ドル(約5200万円)のボーナスが支給される見通しです。韓国企業として過去最高水準となります。
コメント