Asahi LinuxがmacOS 27ブート問題を修正、他3つの動き
Asahi LinuxチームがmacOS 27アップデートで発生したApple Silicon Macのデュアルブート不能問題を修正。SpaceXはスマホ型デバイスのプロトタイプを投資家に公開。SonyはPSゲームディスク生産終了を計画、Surface Goシリーズ終了の噂も浮上。
AppleがIntelプロセッサから自社設計のArmベースプロセッサへ移行してから約6年。Apple Silicon搭載MacへのLinux導入は、Boot CampアシスタントやRefindが使えたIntel時代とは比較にならないほど困難な作業となった。そうした状況下でプロジェクトを牽引してきたAsahi Linuxチームが、今月リリースされたmacOS 27へのアップデートで生じたブート問題に対する修正プログラムを公開した。
この問題はmacOS 27へのアップデート後、既存のLinuxインストール領域へアクセスできなくなるというものだ。Asahi Linuxチームの発表によれば、新規インストール時には修正がデフォルトで適用されるが、既存の破損したインストール環境に対しても、インストーラを再実行することで復旧が可能となっている。同チームは公式ブログで修正の詳細を解説している。
同時期に、テクノロジー業界では複数の重要な動きがあった。SpaceXがQualcomm Snapdragonプロセッサを搭載した独自OSの「handset-like device」プロトタイプを投資家にデモンストレーションしたとの報道、SonyがPlayStationゲームのディスク生産を終了する計画、そしてMicrosoft Surface Goシリーズが事実上終了する可能性が浮上している。
macOS 27が引き起こした互換性の問題
Asahi Linuxは、Apple Silicon搭載Mac向けに調整されたFedoraベースのLinuxディストリビューションである。同プロジェクトはこれまで、Appleのハードウェアとファームウェアが頻繁に変更される中で互換性を維持する努力を続けてきた。macOS 27のアップデートはその最新の例であり、Appleのブートローダの変更により、Linuxパーティションへのアクセスが阻害される状態が発生した。
修正の仕組みは、新規インストール時に自動的に適用される他、既存のインストール環境に対してもインストーラを用いた修復が可能である。この対応により、macOS 27へのアップデート後にLinuxが起動できなくなったユーザーは、比較的容易に復旧できる見込みとなった。
SpaceX、独自OSのスマホ型端末を検討
The Wall Street Journalの報道によれば、SpaceXは最近、一部の投資家向けにQualcomm Snapdragonプロセッサを搭載した「handset-like device」のプロトタイプを公開した。この端末はスリムな設計と独自オペレーティングシステムを採用し、AI機能に重点を置いているとされる。
ただし、この製品が実際に市場に投入されるかどうかは現時点では不透明である。SpaceXはStarlink衛星通信サービスとの連携を視野に入れている可能性があるが、同社のCEOであるElon Muskが過去に語っていた「Tesla Phone」のような構想との関連性も含め、詳細は明らかにされていない。
Sony、PlayStationディスク生産を終了へ
Sonyは、PlayStationゲームの物理ディスク生産を終了する計画を発表した。これは同社がデジタル配信へ本格的に舵を切ることを意味する。The Vergeの報道によれば、この方針転換により、将来のPlayStationハードウェアではディスクドライブが標準搭載されなくなる可能性が高い。
同時にSonyは、旧世代ハードウェア向けゲームを新しいハードウェアでプレイするための一部デジタル経路も廃止する方針である。この動きは、ゲーム業界における物理メディアからの完全な脱却を示すものとして注目される。ユーザーの間では、デジタル購入したコンテンツの所有権に対する懸念が改めて浮上している。実際、Sonyは先日もPS Storeで購入した映画を視聴不能にする事例を発生させている。
Surface Goシリーズ、終了の噂
Windows Centralの報道によると、MicrosoftのSurface Go 4タブレットとSurface Laptop Go 3が在庫切れの状態で、Microsoftはこれらのエントリーレベル「Go」ブランド製品の追加生産計画を持っていないとされている。この情報が事実であれば、Surface Goシリーズは実質的に終了する。
Surface Goは、コンパクトなフォームファクタと比較的手頃な価格帯で、教育市場や携帯性を重視するユーザーから一定の支持を得ていた。Microsoftがこのセグメントから撤退する理由としては、ローエンドタブレット市場での競争激化や、Surface Proシリーズへのリソース集中が考えられる。
編集部の見解
短期的に見れば、Asahi LinuxのmacOS 27対応はApple Silicon MacでLinuxを活用する開発者にとって重要なアップデートだ。macOSのメジャーアップデートごとに互換性の問題が発生する可能性は依然として残るが、修正が迅速に提供されたことは、Asahi Linuxプロジェクトの成熟度とコミュニティの結束力を示している。この動きは、Apple Silicon搭載MacをLinux開発機として選択するエンジニアの意思決定にポジティブな影響を与えると評価できる。 長期的な視点では、SpaceXの独自OS端末参入検討やSonyのディスク生産終了、Surface Go撤退の噂は、ハードウェアとソフトウェアの垂直統合がさらに進む流れの一部と見ることができる。物理メディアの終焉と独自エコシステムの閉鎖性が強まる中で、デジタル所有権やマルチプラットフォーム互換性の重要性は増すだろう。遊休ハードウェアにLinuxをインストールして有効活用する動きが、今後さらに広がる可能性がある。
参考
- Liliputing: Lilbits: Asahi Linux release fix for booting Linux on macOS 27, Surface Go is going away, and Sony announces plans to stop making PlayStation game discs — 2026-07-01公開
- Asahi Linux公式ブログ: macOS 27互換性修正アナウンス — 2026-06-xx公開
- The Wall Street Journal: SpaceX shows investors prototype of handset-like device — 2026-07-xx公開
- The Verge: Sony announces plans to stop making PlayStation game discs — 2026-07-xx公開
- Windows Central: Surface Go 4 and Laptop Go 3 out of stock, no plans for more — 2026-07-xx公開
- 関連記事: Linux 7.2-rc1リリース、AMDGPU HDMI 2.1 FRLやCache Aware Schedulingを統合
- 関連記事: Linux Cache Aware Scheduling拡張、MySQL最大360%高速化
コメント