AMD GFX1156、Mesa 26.2で準備進む RDNA 3.5の新APUか
Mesa 26.2にAMDの新GPU IPブロックGFX1156(RDNA 3.5系列)のサポートが追加された。Linux 7.2カーネルでも準備が進むこのコードネームは、次期APUの可能性が高い。
RDNA 3.5系列の新IPブロック
オープンソースグラフィックスドライバスタックMesaに、AMDの新たなGPU IPブロック「GFX1156」(GFX 11.5.6)のサポートが追加された。Phoronixの報道によれば、この変更はMesa 26.2に本日マージされた。
GFX1156は、RDNA 3.5のリフレッシュ版にあたるGFX115x系列に属する。すでにLinux 7.2カーネル側でも、GFX 11.5.6グラフィックスIPブロックやSDMA 6.4、NBIO 7.11.5、IH 6.4、HDP 6.4、MMHUB 3.4.2、SMU 15.0.5、ATHUB 3.4.2、VPE 2.2といった複数の新IPブロックの初期サポートが提出されている。
ユーザー空間では、MesaのRadeonSI Gallium3DドライバとRADV VulkanドライバにGFX1156の準備が進められている。
どの製品が該当するか
現時点でGFX1156がどのAMD製品に対応するかは公開されていない。バージョン番号からRDNA 3.5系列の新しいAPUである可能性が高い。
Mesaパッチでは「AMDGPU_STRIX_HALO_RANGE」の範囲をGFX1156の直前までに狭める変更が含まれており、Strix Pointの派生ではないことが示唆される。
Ryzen AI Max 300シリーズ「Strix Halo」の後継となるRyzen AI Max 400「Gorgon Halo」の可能性は低い。同製品はすでにLinuxサポートの準備が進んでいるはずで、既存のグラフィックスIPバージョンを再利用するか、別の予約済みバージョンを使用するとみられる。
次世代Ryzen AI Max 500「Medusa Halo」はRDNA 5を採用するとの噂があり、RDNA 3.5系列には該当しない。
GFX1153と同一コードパス
ドライバのコード上、GFX1156はGFX1153と同じコードパスをたどる。GFX1153はRyzen AI「Medusa Point」向けのバージョンであり、GFX1156はそこからの派生である可能性が高い。
現段階ではGFX1153との機能的な違いは公開されていない。製品発売が近づけば、新たな差分がマージされる可能性もある。
AMDのエンジニアは、GFX1156が最終的にどの製品となるかにかかわらず、オープンソースグラフィックスドライバのサポート準備を早期から進めている。今回のMesa 26.2へのマージは、Linux 7.2カーネルのマージウィンドウでAMDGPUおよびAMDKFDカーネルドライバのサポートが投入されるのに合わせたものだ。
編集部の見解
短期的には、今回のGFX1156サポート追加は、AMDが次期APU向けのドライバ開発を本格化させたことを示す。Linux 7.2カーネルとMesa 26.2の両方で準備が進んでいることから、製品発表から数ヶ月以内のリリースが見込まれる。Strix Haloの後継製品として、2026年後半から2027年にかけての市場投入が想定される。
長期的視点では、AMDがRDNA 3.5アーキテクチャをAPU向けに継続して活用する戦略が読み取れる。高性能APU市場では、統合グラフィックス性能の向上が競争力の鍵となる。RDNA 3.5からRDNA 4、さらにRDNA 5への移行が進む中、GFX115x系列がどの製品セグメントをカバーするかが注目される。
編集部としては、GFX1156がRyzen AI Max 400シリーズの別バリアントなのか、それとも全く新しい製品ラインを構成するのか、今後の情報を注視したい。AMDのドライバ開発がオープンソースコミュニティと連携して先行して進む点は、Linuxユーザーにとって有益な動向と評価できる。
参考
よくある質問
- GFX1156はどのAMD製品に採用されるのか
- 現時点では未発表。RDNA 3.5系列のAPUとみられ、Strix Haloの後継製品かMedusa Pointからの派生製品である可能性が高い。Ryzen AI Max 400「Gorgon Halo」やRyzen AI Max 500「Medusa Halo」ではないと推測されている。
- Mesa 26.2でのGFX1156サポートはいつ利用可能になるか
- 本日マージされたコードはMesa 26.2のリリース時に含まれる。Linux 7.2カーネル側のサポートと合わせて、ディストリビューションのパッケージ更新を通じて順次利用可能となる。
- なぜAMDは早期にオープンソースドライバの準備を進めるのか
- AMDはRadeonドライバを完全オープンソース化しており、新製品の発表前にLinuxカーネルとMesaへのサポート追加を先行して行うのが恒例となっている。これにより、製品発売時点で安定したドライバが利用可能になる。
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