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ロマン宇宙望遠鏡、可変形鏡で系外惑星撮像へ

NASAのナンシー・グレース・ロマン宇宙望遠鏡に、初の宇宙搭載「アクティブ」コロナグラフが搭載される。可変形鏡による能動的波面制御で、木星型惑星の直接撮像を目指す。

6分で読める SINGULISM 編集チームが確認・編集

ロマン宇宙望遠鏡、可変形鏡で系外惑星撮像へ
Photo by Aman Pal on Unsplash

NASAの次期宇宙望遠鏡「ナンシー・グレース・ロマン宇宙望遠鏡」が、早ければ来月末にも打ち上げられる。このミッションで注目されるのは、同機に搭載される初の宇宙用「アクティブ」コロナグラフだ。MIT Technology Review AIのEshan Raulが報じている。

このコロナグラフは、恒星の光の大部分を写真撮影時に消去する装置であり、太陽系と同様の惑星を他の恒星の周りで初めて直接撮影することを可能にする。最終的には、地球のような惑星の第一世代の写真を撮影する将来のミッションへの橋渡しとなる可能性がある。

天文学の消失マジック

コロナグラフ自体は宇宙空間で新しい技術ではない。ハッブル宇宙望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡にも搭載されているが、これらは静止したシステムを使って恒星の眩しい光を遮断する方式だ。

MIT Technology Review AIの報道では、この手法は「暗い部屋で蛍を探す際に、懐中電灯に親指を当てるようなもの」と表現されている。電球は消えるが、迷光が漏れて虫の光を圧倒する可能性がある。望遠鏡内部では、機械の端から漏れる光や、鏡やコーティングの微小な不完全性によって星の光が散乱し、惑星を隠したり、惑星のように見せかけたりする。

ロマン宇宙望遠鏡のコロナグラフは、これまでの宇宙望遠鏡とは全く異なるアプローチを採用する。観測の前に残存光を測定し、それを抑制する「アクティブ波面制御」と呼ばれる技術だ。

この制御を実現するのが、望遠鏡に搭載された2枚の可変形鏡(デフォーマブルミラー)である。各鏡には48×48のチェッカーボード状にアクチュエータが設定されており、これらのアクチュエータが鏡の形状をミクロン単位で変形させる。言わば「瞬間的に形状を変化させる鏡」であり、恒星の光の散乱を動的に補正する。

300メガピクセルの広視野カメラ

ロマン宇宙望遠鏡は、約3億画素(300メガピクセル)の広視野カメラを搭載する。これにより、ハッブル宇宙望遠鏡の最大露光と同等の解像度で、約100倍の画像を一度に撮影できる。

この能力は、暗黒物質や暗黒エネルギーの正体を解明するのに役立つ。さらに、約10万個の新しい系外惑星を検出することが期待されている。これらの惑星は、より遠方の恒星の光を歪める効果からその存在が推測される。

ハーバード大学の研究科学者ハビエル・ビアナ氏は、MIT Technology Review AIに対し、この飛躍を「一握りの人にインタビューする」ことから「世界規模の国勢調査を実施する」ことに例えると述べている。

今後の展望

コロナグラフは、1つの恒星系を一度に観測し、恒星の光を遮断する。これにより、天文学者は恒星周辺の空間を前例のない方法で観察でき、より小型で暗く、恒星に近い系外惑星を視認できるようになる。

JPLの主任機械エンジニア、ブランドン・クリーガー氏は「これまで物理的に見ることができなかった惑星を見る能力を提供する」と述べている。

クリーガー氏は、このミッションが「地球2.0」を発見するための「重要な足がかり」として記憶されることを期待するとコメントしている。


編集部の見解

ロマン宇宙望遠鏡のアクティブコロナグラフは、系外惑星観測におけるパラダイムシフトである。従来のパッシブな恒星光遮蔽から、可変形鏡を用いた能動的な波面補償への移行は、検出可能な惑星のスペクトルを大幅に拡張する。今後3〜6ヶ月で、打ち上げ後の初期キャリブレーションデータが公開されれば、この技術の実効性能が明らかになるだろう。

長期的に見れば、この技術は「地球型惑星の直接撮像」という究極の目標へ向けたプロトタイプとして機能する。ロマンで実証された可変形鏡と波面制御アルゴリズムは、次世代のハビタブルワールド探査ミッションに直接受け継がれる。30年前のハッブル宇宙望遠鏡が宇宙の膨張を加速させる観測結果を出したように、ロマンは全く予期しない発見をもたらす可能性がある。

宇宙機搭載のアクティブ光学系という限られた観測リソースを、どの系外惑星候補に割り当てるべきかという戦略的な意思決定が、今後天文学コミュニティの大きな論点となる。ロマンが発見するであろう「木星に似た惑星」の画像は、地球外生命探査への新たな期待と課題を同時に突き付けることになる。

参考

よくある質問

ロマン宇宙望遠鏡の従来の望遠鏡との違いは何か
ロマンは初めて宇宙で「アクティブコロナグラフ」を運用する。可変形鏡で恒星の散乱光を能動的に補正することで、これまで不可能だった小型で恒星に近い惑星の直接撮影を可能にする。また、3億画素の広視野カメラにより、ハッブルの約100倍の視野を同等の解像度で撮影できる。
この技術が将来の地球型惑星探索にどう貢献するか
ロマン宇宙望遠鏡は、アクティブ波面制御技術の宇宙実証機としての役割を担う。ここで得られた知見は、将来的に太陽系外の地球類似惑星を直接撮影するための次世代ミッションに直接応用される。計画では、ロマンは太陽系と似た木星型惑星の初撮影を目標としており、その技術基盤が地球2.0探索への橋渡しとなる。
出典: MIT Technology Review AI

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