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LG OLED evo、Creator Original画質モードをPrime Videoと

LGが2026年OLED evoテレビ向けに新画質モード「Creator Original」を発表。Prime Videoと連携し、スタジオが細部まで画質設定を制御可能に。Filmmaker Modeとは対照的なアプローチ。

7分で読める SINGULISM 編集チームが確認・編集

LG OLED evo、Creator Original画質モードをPrime Videoと
Photo by Gavin Phillips on Unsplash

LGエレクトロニクスは、特定のテレビモデルを対象に「Creator Original」と呼ぶ新たな画質モードの展開を開始した。EngadgetのスタッフジャーナリストAnna Washenkoが2026年7月21日に報じたところによれば、この設定は配信コンテンツを対象に、Filmmaker Modeよりも細かい制御をスタジオ側に提供するという。

従来の中立画質モードであるFilmmaker Modeは、現代のテレビが施す過剰な画像処理に対抗する形で登場した。モーションスムージングなどの付加機能を無効にし、従来の映画的な表現を優先する。Creator Originalはこれとは対照的に、これらの追加機能を積極的に活用する立場をとる。映像スタジオが影のディテール、色バランス、ノイズ低減、動きの処理などのパラメータを設定できることで、制作側の意図を最大限に反映させる仕組みだ。

従来の画質設定との違い

Filmmaker Modeは、テレビメーカー側の画像処理エンジンが施す「過剰な美化」を無効にする目的で、2020年前後から各社が採用してきた。UHDアライアンスが策定した基準に基づき、色温度やフレームレート、ノイズリダクションなどを一定の標準値に固定する。このモードの登場によって、映画制作側が意図した画質を家庭で再現できるようになった経緯がある。

Creator Originalは、このFilmmaker Modeをさらに発展させた位置づけだと評価できる。Filmmaker Modeが「余計な処理をしない」ことを原則とするのに対し、Creator Originalは「スタジオが指定した処理を実行する」ことを目的とする。スタジオ側が影のディテールを強調したい場合や、特定の色味を残したい場合に、それらのパラメータを個別に設定できる点が最大の特徴だ。

このアプローチの差異は、配信コンテンツの画質制御におけるパラダイム転換を意味する。従来はテレビメーカーが画質の最終決定権を持っていたが、Creator Originalではコンテンツ制作者側が主導権を握る枠組みを提供する。

Creator Originalの技術的詳細

Creator Originalモードでスタジオが制御できるのは、影のディテール、色バランス、ノイズ低減、動きの処理の四つの主要パラメータである。これらのパラメータはコンテンツごとに最適値が設定され、配信時にテレビ側に伝達される仕組みを持つ。

対応機種は、2026年発売のLG OLED evo W6、G6、C6シリーズに限定される。LGは2026年3月に今年のモデル群の価格情報を公開している。G6およびC6シリーズの大半は2,000ドルから5,000ドルの価格帯に位置する。Dolby Vision、Dolby Atmos、12ビット画像処理、拡張ダイナミックレンジ制御といった追加機能を備えるが、この価格帯が多くの視聴者にとって妥当かどうかは別の議論を要する。

特に12ビット画像処理の採用は、現行の10ビットパネルが主流の市場において差別化要因となり得る。拡張ダイナミックレンジ制御との組み合わせで、ハイライト部分の階調表現が向上することが期待される。

Prime Videoとの連携

本画質モードの立ち上げはPrime Videoとのパートナーシップに基づく。現時点での焦点は、同サービスが配信予定の『Masters of the Universe』映画に向けられている。この作品がCreator Originalモードを活用した最初のコンテンツとなる見通しだ。

さらに、LG Magic Remoteを用いた音声コマンド機能も用意された。LG Smart TV(webOS 23以降)でリモコンに向かって「I have the power」と発声すると、同作品の関連コンテンツが自動表示される仕組みだ。この音声コマンド機能は、作品のプロモーション要素とテレビの操作体験を結びつける試みとして位置づけられる。

Prime Videoとのパートナーシップが独占的なものか、他の配信プラットフォームにも開放されるかは現時点で明らかにされていない。NetflixやDisney+、Apple TV+などの競合プラットフォームが同様の制御を求める場合、LGがどの程度の開放性を持つかが業界に与える影響は大きい。

編集部の見解

短期的には、Creator Originalモードの登場によりFilmmaker Modeの限界が明確になる可能性がある。スタジオ側がポストプロセッシングを積極的に活用したい場合、既存のモードでは対応できない領域をCreator Originalがカバーする。ただし対応機種が高価格帯に限定されているため、一般視聴者への浸透には時間がかかる。競合メーカーが同様の機能を搭載するかどうかが今後の焦点となる。 長期的に見れば、コンテンツ制作者が配信画質の最終決定権を持つ枠組みは、映像制作の現場とテレビメーカーの協業関係を変質させる可能性がある。各配信プラットフォームが独自の画質設定を要求するようになれば、規格が乱立するリスクも存在する。業界団体による統一基準の策定が進むか、あるいは各社が独自路線を突き進むかが分岐点と言える。 視聴者にとって実際の恩恵がどの程度のものかは、検証を待つ必要がある。スタジオが設定したパラメータと視聴者の視聴環境(部屋の明るさ、パネルの経年変化など)の差異をどう吸収するかという課題が残る。

参考

よくある質問

Creator OriginalモードはFilmmaker Modeと何が違うのか
Filmmaker Modeはテレビの過剰な画像処理を無効にして制作意図を再現するのに対し、Creator Originalはスタジオ側が影のディテールや色バランス、ノイズ低減、動きの処理などのパラメータを能動的に設定できる点が異なる。後者はポストプロセッシングを積極的に活用する枠組みを提供する。
Creator Originalモードに対応するテレビはどれか
2026年発売のLG OLED evo W6、G6、C6シリーズが対応する。価格帯はG6およびC6シリーズで2,000ドルから5,000ドル程度。12ビット画像処理やDolby Vision、Dolby Atmos対応などのハイエンド機能を備える。
この画質モードはPrime Video以外でも利用できるのか
現時点ではPrime Videoとのパートナーシップに基づく限定連携であり、他の配信プラットフォームへの開放有無は明らかにされていない。『Masters of the Universe』映画が最初の対応コンテンツとなる。NetflixやDisney+など他プラットフォームへの展開が今後の焦点となる。
出典: Engadget

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