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BMW X5初のEV「iX5」、435マイル航続で登場

BMWがX5ラインアップに初の電気自動車「iX5 60 xDrive」を追加。140kWhバッテリーで435マイル(約700km)航続、570馬力、450kW充電対応。Neue Klasseデザインを採用し、共通プラットフォームで多様なパワートレインを提供する。

6分で読める SINGULISM 編集チームが確認・編集

BMW X5初のEV「iX5」、435マイル航続で登場
Photo by Eren Goldman on Unsplash

BMWは7月1日、X5シリーズのフルモデルチェンジを発表し、ラインアップ初の完全電気自動車(EV)となる**「iX5 60 xDrive」**を投入した。新世代の「Neue Klasse」デザイン言語を採用し、ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッド、水素燃料電池車と同一のプラットフォームを共用する点が最大の特徴だ。同社はX3とiX3で別々のプラットフォームを用いてきたが、X5では統合アーキテクチャを採用。電動化戦略における転換点を示している。

初のフルEV「iX5 60 xDrive」

iX5 60 xDriveは、BMW第6世代のeDriveテクノロジーを搭載する。バッテリー容量は140kWhと大型で、将来的にはより小容量のオプションも提供される見通しだ。800Vアーキテクチャを採用し、EPA基準で435マイル(約700km)の航続距離を実現する。これは北米で販売される乗用車としてはトップクラスの数値であり、シボレー・シルバラードEV 8WTのようなピックアップトラックを除けば最長級となる。

充電性能も高い。最大450kWの双方向充電に対応しており、理論上の計算では最大出力時に約20分で80%まで充電可能とみられる。BMWは正確な充電時間をまだ公表していないが、急速充電インフラとの親和性は高い。V2G(Vehicle to Grid)にも対応する見通しだ。

パワートレインと走行性能

iX5 60 xDriveは、フロントに245馬力、リアに325馬力のデュアルモーターを搭載し、合計出力570馬力を発揮する。0-62mph(約0-100km/h)加速は4.7秒。車両重量は約3.18トン(約2,890kg)に達し、BMWの通常量産車としては最も重いモデルとなった。

重さを補うため、フルエアサスペンションを標準装備。オプションでアクティブロールバーと四輪操舵システムも選択できる。これにより、大型SUVとしての操縦安定性と乗り心地の両立を図っている。

共通プラットフォームとNeue Klasseデザイン

今回のX5は、ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッド、水素燃料電池、そしてEVという5種類のパワートレインを同一のプラットフォームで実現する。BMWは「いずれのパワートレインでも妥協のない設計を可能にした」と説明している。このアプローチは、従来の専用EVプラットフォーム戦略からのシフトを示しており、生産効率や部品共通化の面でメリットが期待される。

エクステリアデザインでは、新たな「X」字型のヘッドライトが大きな特徴だ。X5のブランド名に合わせた遊び心のある形状だが、Elon MuskのXロゴを想起させる点が話題を呼びそうだ。ドアハンドルは廃止され、ボタン操作式の「ウイングレット」ハンドルに変更。キーフォブまたはBMWアプリで開閉する。従来の分割式テールゲートとiDriveコントロールノブも姿を消した。フロントグリルはNeue Klasseでおなじみの縦型キドニーグリル「Iconic Glow(イルミネーショングリル)」を採用する。

内装とコネクティビティ

インテリアは大きく刷新された。17.9インチのセンタータッチスクリーンが標準で、オプションとして14.6インチの助手席ディスプレイが用意される。ステアリングホイールはBMW新世代の縦型スポークデザインを採用。BMW OSの最新バージョンが搭載され、各種デジタルサービスとの連携が強化されている。

競合と市場環境

435マイルの航続距離は、現時点で高級EV SUV市場において突出した数値だ。競合となるメルセデス・ベンツEQS SUV(約300マイル)、テスラModel X(約330マイル)、リビアンR1S(約400マイル)と比較しても優位に立つ。ただし、実際の走行条件での達成度や充電インフラの整備状況が実用性を左右する。また、車重が約3.18トンに及ぶ点は、タイヤ摩耗やエネルギー効率に影響を与える可能性がある。

価格や販売開始時期は現時点で未発表。BMWは今後数週間以内に詳細を明らかにするとみられる。

編集部の見解

短期的には、iX5 60 xDriveの航続距離競争力が高級EV SUV市場でのBMWのポジションを大きく押し上げる可能性がある。特に北米市場では航続距離が購買決定の主要因子であり、435マイルという数字はテスラやリビアンに対抗する強力な武器となる。一方、車重の増加に伴うエネルギー効率やタイヤコストへの影響が実際の顧客体験にどう反映されるか、注視する必要がある。

長期的視点では、同一プラットフォームで複数パワートレインを展開する戦略が、BMWの電動化投資の効率を高めるかどうかが焦点だ。専用EVプラットフォームと比較して、最適化の余地が限られる可能性もあるが、生産ラインの柔軟性や部品共通化によるコストメリットが上回るかが鍵となる。また、800Vアーキテクチャと450kW充電の実用性は、充電インフラ側の対応次第で評価が分かれるだろう。

編集部としては、iX5がNeue Klasse最初のフルサイズSUVとして、BMWのデザイン言語と電動化戦略の行き先を示す試金石になると見る。価格帯や実際の納車時期、充電ネットワークとの相性といった未公表の要素が明らかになった時点で、改めて評価すべきだ。

参考

よくある質問

iX5 60 xDriveの航続距離は実際の道路でどの程度か
EPA基準で435マイル(約700km)だが、これは試験モードの値。実際の高速走行や寒冷地では300〜350マイル程度に低下する可能性が高い。詳細な実測データは今後のレビューを待つ必要がある。
充電時間はどれくらいか
最大450kW対応だが、現時点で正確な充電時間は公表されていない。理論上の計算では350kW以上の充電器利用時に約20分で10-80%充電可能と推定される。家庭用200V充電では丸一日以上かかる。
ガソリン・ディーゼル版との違いは
外装デザインはほぼ共通だが、EV版はフロントグリルの形状やドアハンドルの有無、バッジなどで差別化される。プラットフォームは同一だが、EV版はバッテリー搭載のため床下構造が異なり、室内高やラゲッジスペースに若幹の影響が出る可能性がある。
出典: Engadget

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