Epic、ランチャーV2発表 5倍高速化で全面リビルド
Epic GamesがランチャーV2を発表。コールド起動で5倍、システムトレイ復元で6.5倍高速化。プライベートベータ後に公開予定。ストア機能も同時に改善。
Epic Gamesが、自社ゲームランチャーの全面的なリビルドを進めている。Unreal Fest 2026で行われたプレゼンテーションで、同社は「Launcher V2」の詳細を明らかにした。Engadgetが報じている。
本件の発端は、2026年初頭にEpic Gamesの幹部がEurogamerのインタビューで「自社のランチャーはひどい」と認めた発言にある。それから数カ月、同社はこの率直な自己批判に基づき、根本からの再設計に着手していた。
性能改善の数値
Launcher V2の最大の特徴は、パフォーマンスの劇的な向上である。Epic Gamesのプレゼンテーション資料によれば、平均的なコールド起動で従来比5倍の高速化を実現する。システムトレイからアプリケーションを復元する際には、6.5倍の高速化を達成するという。
プレゼンテーションでは、「この部屋にいるすべての開発者と、我々が抱えるすべてのプレイヤーが、現在のランチャーで課題を経験している」と述べられた。この認識の下で、チームはアーキテクチャレベルから再構築に着手したと見られる。
ロードマップと提供時期
Epic Gamesのロードマップによれば、Launcher V2はまずプライベートベータとして一部ユーザー向けに提供される。その後、パブリックリリースへと移行する計画だ。具体的な日付は明らかにされていないが、同社は2026年2月のプレスリリースで「Epic Games Store Launcherの基盤アーキテクチャを再構築するプロセスを進めており、2026年夏に改善を出荷する計画である」と表明していた。現在の時期(6月)と照らし合わせると、発表は夏のリリース計画に沿ったものと言える。
ストア機能の拡充
ランチャー本体の改善に加え、Epic Gamesはストアフロントの機能強化も同時に進めている。プレゼンテーションのスライドでは、以下の優先事項が挙げられた。
ストア内パッチノート: ゲームのアップデート情報をストア上で直接確認できるようにする。
プレイヤーレビュー: ユーザーによる評価・レビュー機能の追加。Steamが長年提供してきた機能であり、Epic Games Storeでは長らく欠けていた要素である。
クイックアクセスカテゴリ: ゲームのジャンルや特性に基づく素早いフィルタリング機能。
パーソナライズドホームページ: ユーザーのプレイ履歴や好みに応じて表示内容を最適化する。
これらの改善により、これまでSteam経由で無料ゲームを引き出すといった回避策を取っていたユーザーを、Epic Games Storeのエコシステム内に留める効果が期待される。
業界の文脈
ゲームランチャーのパフォーマンス問題は、Epic Gamesに限った話ではない。多くのプラットフォーマーが、機能追加による肥大化と起動速度の低下に悩まされてきた。特にPCゲーマーの間では、ランチャーの起動待ち時間に対する不満が根強く存在する。
Epic Games Storeは、2018年のローンチ以来、無料ゲーム提供戦略で市場シェアを拡大してきた。しかし、そのランチャーの使い勝手に対する批判は絶えなかった。今回の全面リビルドは、こうした批判に真摯に向き合った結果と評価できる。
編集部の見解
今回のLauncher V2への全面リビルドは、Epic Gamesが自社プラットフォームのユーザー体験を真剣に改善しようとしている証左だ。特に、幹部が公の場で自社製品の問題点を認めたことが、開発リソースの集中的投入につながったという経緯は興味深い。今後3〜6カ月のプライベートベータ期間中に、どの程度のユーザーフィードバックが集まり、改善に反映されるかが注目される。単なる高速化だけでなく、ストア機能拡充との連動が、プラットフォームとしての完成度を大きく左右するだろう。 長期的視点では、この改善がEpic Games Storeの競争力にどの程度影響するかが鍵となる。Steamが確立したエコシステムに対抗するには、無料ゲーム提供という金銭的インセンティブだけでなく、日常的なユーザー体験の質も重要だ。Epic GamesはUnreal Engineとの連携や、フォートナイトなどの自社タイトルという優位性を持つ。Launcher V2の出来が、これらの資産を生かすための基盤となるかどうかが、今後のプラットフォーム戦略の成否を分けると言えそうだ。
参考
- Engadget — 2026-06-20T17:35:32.000Z公開
よくある質問
- Launcher V2はいつ利用できるのか
- まずプライベートベータとして一部ユーザー向けに提供され、その後パブリックリリースへ移行する。Epic Gamesは2026年夏に改善を出荷する計画を表明しており、時期としては近いと見られる。
- Launcher V2の改善点は速度だけか
- 速度改善に加え、ストアフロントの機能拡充も同時に行われる。具体的にはストア内パッチノート、プレイヤーレビュー、クイックアクセスカテゴリ、パーソナライズドホームページなどが優先事項として挙げられている。
- 現在のランチャーはなぜ遅かったのか
- Epic Gamesの幹部が「ランチャーはひどい」と認めた通り、アーキテクチャの設計上の問題があったとされる。Launcher V2では根本的なアーキテクチャの再構築により、コールド起動で5倍、システムトレイ復元で6.5倍の高速化を実現する。 ## 参考 - [Epic is working on a 'ground-up rebuild' of its launcher that will be 5x faster - Engadget](https://www.engadget.com/2198357/epic-is-working-on-a-ground-up-rebuild-of-its-launcher-that-will-be-5x-faster/) — 2026-06-20公開
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