Gigabyte、第4世代Tandem WOLED搭載ゲーミングモニターを4機種発表
GigabyteがComputex 2026向けにAorus Eliteゲーミングモニター4機種を発表。第4世代Tandem WOLEDとMini LEDを搭載し、最大5K解像度と480Hzを実現する。
GigabyteがComputex 2026向けに、Aorus Eliteブランドの新ゲーミングモニター4機種を発表した。27〜32インチのラインナップで、うち3機種が第4世代Tandem WOLED技術を、1機種がMini LEDバックライトを搭載している。最大480Hzのリフレッシュレートや5K解像度への対応など、ゲーマー向けの高スペックが揃った注目の製品群だ。
第4世代Tandem WOLEDとは
今回搭載された第4世代Tandem WOLEDは、複数の有機発光層を積層(タンデム)構造にすることで、従来のWOLED比で色域とピーク輝度の両方を向上させる技術だ。Tandem構造はAppleのiPad Pro向けに採用されたことで一般にも知られるようになったが、ゲーミングモニターへの採用はまだ限られている。Gigabyteはこの技術をAorus Eliteシリーズにいち早く導入し、明るさと発色の両立を図っている。
32インチデュアルモニターFO32U24GP
32インチモデルとして発表されたFO32U24GPは、デュアルモード対応の4Kパネルを搭載している。ネイティブのリフレッシュレートは240Hzだが、解像度を1080pに切り替えることで最大480Hzまで引き上げられる。対戦型FPSなど 速度が求められるタイトルでは1080p・480Hzを、映画的なシングルプレイヤーゲームや動画編集では4K・240Hzを使い分けられる設計だ。
応答速度は0.03ms、DCI-P3カバー率は99.5%、ピーク輝度は1,500ニットをそれぞれ実現している。ポート類はDisplayPort 2.1(UHBR20)とHDMI 2.1(eARC対応)を装備し、特にUHBR20は80Gbpsの帯域幅を確保できるため、Nvidia GeForce RTX 50シリーズとの接続時にその性能をフルに発揮できる。
また、Gigabyteが独自に開発したTactical Featuresにも対応している。例えばTactical Crosshairは、画面背景に応じて十字線の色を動的に緑から赤に変化させる機能で、ゲーム中の視認性を高める。OLEDパネルであることを踏まえ、適応型ライトコントロールやバーンイン防止機能など、パネルの長寿命化を図るツール群も標準搭載されている。
コスト最適化モデルFO32U24G
同じ32インチのWOLEDモデルとして、FO32U24Gも同時に発表された。こちらはFO32U24GPのコスト最適化版で、両機種間で確認できる唯一の違いはUHBR20対応の有無だ。つまりRTX 50シリーズが必須となる80Gbps接続を利用できず、帯域幅が制限される場面が想定される。それ以外の主要スペックは同一とされており、DisplayPort 2.1やHDMI 2.1(eARC)は引き続き搭載する。予算を抑えつつもWOLEDの画質メリットは手にしたいユーザー向けの選択肢となる。
27インチモデルFO27Q28G
27インチクラスではFO27Q28Gがラインナップに加わる。同じく第4世代Tandem WOLEDを採用し、DCI-P3カバー率99.5%、応答速度0.03ms、ピーク輝度1,500ニットというスペックは32インチモデルと同等だ。
ただし、このモデルではデュアルモード機能は搭載されていない。パネル解像度は2560×1440(QHD)で、リフレッシュレートは280Hzに固定される。デスクスペースの制約がある環境や、27インチのコンパクトさを好むゲーマー向けのポジショニングだ。
Mini LED搭載のトリモードFM275K16P
今回のラインナップで最もユニークなのがFM275K16Pだ。こちらはWOLEDではなくMini LEDバックライトを採用し、さらにデュアルモードではなくトリモード(3段階切替)に対応している点が大きな特徴となる。
ネイティブ解像度の5Kでは165Hz(オーバークロック時180Hz)、4Kでは220Hz、QHDでは330Hzのリフレッシュレートを利用できる。用途に応じて3段階の解像度とリフレッシュレートを切り替えられる設計は、動画制作、eスポーツ、日常的なデスクワークなど幅広いシチュエーションでの活用を想定している。
バックライトには2,304のローカルディミングゾーンを備えるMini LEDを採用し、ピークHDR輝度は1,250ニット。DCI-P3カバー率は他のモデルと同じく99.5%だ。ポート面ではHDMI 2.1(eARC対応)とUHBR20対応のフル仕様DisplayPort 2.1を装備し、高帯域幅の接続にも対応している。
WOLEDモデルと比較すると、ピーク輝度やコントラストの点では有機ELに軍配が上がる場面もあるだろう。一方で、Mini LEDはバーンインの心配がなく、長時間の静止画表示が多い作業環境でも使いやすいというメリットがある。
Aorus Eliteシリーズが描くゲーミングモニターの未来
今回の4機種の発表で注目すべきは、解像度とリフレッシュレートの「モード切替」機能がAorus Eliteシリーズの標準的な特徴になりつつある点だ。かつては特定解像度に固定された高リフレッシュレートモニターが主流だったが、ハードウェアの性能向上とユーザーの多様化するニーズに応じて、1台で複数の使い分けを可能にする設計が一般的になりつつある。
特にFO32U24GPの4K@240Hzと1080p@480Hzの切り替えは、競技系ゲーマーとコンテンツクリエイターの両方を1台で満たす試みとして業界的にも注目を集めそうだ。また、FM275K16Pのトリモードは、こうした流れをさらに推し進めるものと言える。
Gigabyteは今回のComputex 2026で製品を公開したが、価格や具体的な発売時期は現時点で発表されていない。第4世代Tandem WOLEDとMini LEDという2つの表示技術を軸に、モード切替機能で柔軟性を高めたAorus Eliteの新ラインナップが市場にどう受け入れられるか、今後の展開に注目が集まる。
よくある質問
- 第4世代Tandem WOLEDと従来のWOLEDは何が違うのですか?
- Tandem WOLEDは複数の有機発光層を積層構造にすることで、輝度と色域を従来比で向上させる技術です。複数の層が独立して発光するため、単層構造より高い明るさを実現でき、HDRコンテンツでの視認性が高まります。Gigabyteは今回のAorus Eliteシリーズで、この技術の第4世代をゲーミングモニターに採用しました。
- FM275K16Pのトリモードとは具体的にどう機能しますか?
- FM275K16Pは5K@165Hz、4K@220Hz、QHD@330Hzの3段階を切り替えられる仕組みです。5K解像度では細かな作業や映像制作に、4Kではバランスの取れたゲーム体験に、QHDでは高フレームレートを活かした競技ゲームに、それぞれ最適な設定を選べます。1台で多用途に対応できる点がメリットです。
- FO32U24GPとFO32U24Gの違いは何ですか?
- 両機種の主な違いはDisplayPort 2.1のUHBR20対応の有無です。FO32U24GPはUHBR20に対応し80Gbpsの帯域幅を利用できますが、FO32U24Gはコスト最適化版としてこの機能を省いています。UHBR20は主にNvidia GeForce RTX 50シリーズとの接続時に恩恵が大きいため、使用するGPUに応じて選択するとよいでしょう。
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