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ValorantのVanguardが6000ドルの不正ハードを無力化、Riot GamesがSNSで挑発

Riot GamesがValorantのVanguardアンチチートを更新し、最大6000ドルのDMA不正デバイスを無力化。SNS上でチーターを挑発する投稿も話題に。

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ValorantのVanguardが6000ドルの不正ハードを無力化、Riot GamesがSNSで挑発
Photo by Florian Olivo on Unsplash

競技オンラインゲームの世界では、チーターとの戦いが絶えない。そんな中、Riot Gamesが自社タイトル『Valorant』向けのアンチチートソフトウェア「Vanguard」を大幅に更新し、高額なDMA(ダイレクトメモリアクセス)デバイスを使った不正行為を封じ込めた。さらに、チーターたちへの嫌味をSNS上で展開し、ゲームコミュニティを沸かせている。

6000ドルの投資が「文鎮」に Riot

Gamesは5月21日、Vanguardのアップデートを通じて、DMAデバイスを用いたチート行為の検出とブロック機能を強化した。DMAデバイスとは、コンピュータのプロセッサーを経由せず、メモリに直接読み書きできるハードウェアのことだ。チート開発者たちは、この特性を利用してアンチチートソフトウェアの監視を回避してきた。 問題のDMAデバイスは、高品質なものになると最大6000ドル(約90万円相当)にもなる。チーターたちは、アンチチートを回避するためにこの莫大な投資を行ってきたが、今回のアップデートによって一夜にして無価値なものとなってしまった。 一部のユーザーからは、Vanguardが不正ハードウェアを「ブリック化」(使用不能状態にすること)させたとの報告が上がっている。ただし、正確に言えばハードウェア自体が物理的に破壊されたわけではない。オペレーティングシステムを再インストールすれば元に戻るとのことだ。ただし、再びValorantやVanguardをインストールすれば同じ結果になるため、事実上このハードウェアでのチート行為は不可能となった。

Riot

Gamesの挑発的メッセージ Riot Gamesは単に不正行為を取り締まるだけでなく、SNS上でチーターたちをあからさまに挑発するという大胆な一手に出た。 Riot Gamesのアンチチート部門責任者であるPhillip Koskinasは、DMAチートの典型的なセットアップ例を示した画像とともに、以下のようなメッセージを投稿した。 「6000ドルの新品の文鎮をお持ちの皆さん、おめでとうございます」 この投稿は大きな反響を呼び、ゲームコミュニティの間で話題となっている。不正行為に多額の金銭を費やした挙句、その投資が完全に無駄になったチーターたちに対して、多くのプレイヤーがRiot Gamesの姿勢を支持している。

DMAチートとは何か DMAチートの仕組みを理解するには、まずDMAデバイスの本来の用途を知る必要がある。DMAカードは、デバッグ作業やソフトウェア開発、サイバーセキュリティの研究など、正当な目的で使用される重要なツールだ。

プロセッサーを介さずにメモリに直接アクセスできるため、システムの動作を詳細に分析したり、データの転送効率を向上させたりする場面で重宝されている。 しかし、チート開発者たちはこの技術を悪用し、ゲームのメモリを不正に読み書きすることで、壁越しに敵が見える「ウォールハック」や、自動的に敵を狙う「エイムアシスト」などの不正機能を実現してきた。 DMAチートのセットアップは、主にゲームを実行しているパソコンにDMAカードを装着し、そこにカスタマイズされたファームウェアを書き込むところから始まる。これにより、チートソフトウェアをゲームPCとは別のハードウェア上で動作させることができ、従来のソフトウェアベースのアンチチート検出を回避できるという仕組みだ。

カーネルレベルの監視と倫理的議論

Valorantのような競技オンラインゲームは、通常、カーネルレベルの検出機能を備えている。これはオペレーティングシステムの最も深い階層で動作し、プロセッサーとOSを継続的に監視して、不正なソフトウェアを検出する仕組みだ。ソフトウェアレベルのチートは即座に検出されるため、チート開発者たちはDMAカードに活路を見出してきたのである。 こうした技術の進化は、チーターとゲーム開発者間のいたちごっこの最新の一歩と言える。今回の件では、Riot Gamesが軍配を上げた形となった。 ただし、今回のアップデートをめぐっては、すべての人がRiot Gamesを称賛しているわけではない。Vanguardのようなカーネルレベルのアンチチートソフトウェアは、システムの最高権限にアクセスできるという点で、一部のユーザーから懸念の声が上がっている。 カーネルレベルのアクセスは、システム上で最も高い権限を持つ。このため、潜在的な脆弱性や悪用のリスクを指摘する声もあり、Vanguardを「マルウェアに近い」とまで評する人もいる。ゲームの公平性を守るためとはいえ、そこまでシステムの深部に介入するソフトウェアが許容されるべきかどうかは、今後も議論が続くだろう。

チーターとの戦いは終わらない

今回のRiot Gamesの対応は、チーターとの戦いにおける一つの画期的な出来事と言える。6000ドルもの高額なハードウェアを一瞬で無用の長物にし、さらにSNS上で公然と挑発するという姿勢は、チーターに対する明確なメッセージとなるだろう。 一方で、チート開発者たちがこれで諦めるとは考えにくい。歴史を振り返れば、アンチチートの技術が進歩するたびに、チート開発者もまた新たな回避手段を見つけてきた。今回のDMAチート封じが最終決着ではなく、新たな次元のいたちごっこの始まりであることは間違いない。 Valorantは無料で遊べるゲームであるにもかかわらず、一部のプレイヤーが数千ドルものチート機器に投資するという事実は、競技ゲームにおける不正行為の根深さを物語っている。Riot Gamesが今後どのような対策を講じていくのか、ゲーム業界全体が注目している。

よくある質問

DMAチートとはどのような仕組みなのか
DMA(ダイレクトメモリアクセス)チートは、コンピュータのプロセッサーを経由せずにメモリに直接アクセスできるデバイスを利用した不正行為です。チートソフトウェアをゲームPCとは別のハードウェア上で動作させることで、従来のアンチチート検出を回避します。本来はデバッグやセキュリティ研究用の正当な技術ですが、悪用されています。
VanguardのアップデートでDMAデバイスは完全に壊れるのか
ハードウェア自体が物理的に破壊されるわけではありません。一時的に使用不能な状態(ソフトブリック)になりますが、オペレーティングシステムを再インストールすれば元に戻ります。ただし、再びValorantやVanguardをインストールすると同じ結果になるため、チート目的での使用は事実上不可能です。
カーネルレベルのアンチチートソフトウェアに安全性上の懸念はあるのか
カーネルレベルのソフトウェアはオペレーティングシステムの最も深い階層で動作し、システムの最高権限を持ちます。このため、潜在的な脆弱性や悪用のリスクを指摘する専門家もおり、一部のユーザーはVanguardを「マルウェアに近い」と評しています。ゲームの公平性確保とユーザーのプライバシー・セキュリティのバランスは、今後も議論が続くテーマです。
出典: Tom's Hardware

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